1. 「腰を捻る」とはどういうことか?
スポーツをしている人なら、一度は「腰をバシッと捻れ!」と言われたことがあるかもしれません。しかし、実際には腰の骨(腰椎)はほとんど回旋(ひねる動き)できません。
腰椎は5つの骨で構成されており、1つの骨あたりの回旋可動域はわずか1度。つまり、5つすべてを合わせても5度しか捻じれません。これに対して、背骨の上部にある胸椎は1つの骨で3〜5度回旋でき、全体で50〜70度も捻ることが可能です(参考:tennismagazine.jp)。
つまり、「腰を捻る」と言われても、実際には胸椎が回旋しているのであり、腰椎自体はほとんど動いていないのです。
2. 腰痛の原因は「動かない」ことにある
腰を無理に捻じることができないのに、なぜ腰痛が起こるのでしょうか?
現代人は長時間のデスクワークやスマートフォンの使用により、背骨周辺の筋肉が硬くなりやすい環境にあります。特に、
- 背骨を支える小さな筋肉が硬直する
- 筋肉が伸ばされすぎて張力を失う
- 背骨と骨盤のバランスが崩れる
このような状態が続くと、腰椎や仙骨(骨盤の中心部)が不安定になり、痛みや違和感が生じます。実際、デスクワークを中心に働く人々の約40%が腰痛を抱えており、その約半数が5年以上痛みを感じているというデータもあります(参考:sigmax.co.jp)。
3. 「骨盤の歪み」とは?整体でよく言われる真実
整体や接骨院で「骨盤が歪んでいますね」と言われたことがある方も多いでしょう。しかし、実際に骨盤自体の動きはごくわずか(2〜3度)しかありません。
そのため、「ボキッ」と骨を鳴らしたからといって、骨盤の歪みが治るわけではありません。では、なぜ整体で「骨盤矯正」といった施術が行われるのでしょうか?
答えは、骨盤周りの筋肉のバランスを整えることにあります。骨盤を支える筋肉が緊張したり、逆に緩んでしまうと、骨盤の位置が微妙にズレたように感じることがあります。これを調整することで、腰の安定性を取り戻すことができるのです。
4. 腰痛予防には身体の使い方が大切!
腰を守るためには、腰椎ではなく胸椎を意識して動かすことが重要です。そのために、以下のポイントを意識しましょう。
● 胸椎の可動性を高めるストレッチ
ストレッチは、力まずリラックスしながら行うことが重要です。力んでしまうと筋肉が緊張し、可動域が制限されてしまうため、深い呼吸を意識しながら無理なく行いましょう。特に、息を止めずにゆっくりとした呼吸を続けることで、より効果的に筋肉が伸び、柔軟性が向上します。
- 胸を開くストレッチ
- 両手を後ろで組み、肩甲骨を寄せる
- 胸を張りながらゆっくり呼吸する(10秒×3回)
- ねじりストレッチ
- 椅子に座り、右手を左膝に置く
- ゆっくり上半身を左に回旋(逆も同様)
- 10秒キープ×3回
● 腰椎を安定させる体幹トレーニング
- プランク(30秒×3セット)
- ドローイン(お腹を引き締めながら呼吸を深くする)
胸椎の可動性が向上すると、スポーツパフォーマンスの向上にもつながることが報告されています(参考:jati.jp)。このようなストレッチやトレーニングを習慣化することで、腰椎に負担をかけずに動きやすい身体を作ることができます。
● 深呼吸の重要性
胸椎をスムーズに動かすためには、呼吸も重要な役割を果たします。特に、深呼吸を意識することで、
- 胸郭が広がり、胸椎の可動性が向上する
- 自律神経が整い、筋肉の緊張が和らぐ
現代人の多くは浅い呼吸になりがちですが、意識的に深く呼吸をすることで、体の動きをスムーズにし、腰痛予防にもつながります。
5. 赤堀鍼灸接骨院のアプローチ
赤堀鍼灸接骨院では、腰痛や身体の不調に対して根本的なアプローチを行っています。
● 施術の特徴
- 自律神経のバランスを整える治療
- 個別の治療プランで最適なケアを提供
- 日常生活のアドバイスとセルフケア指導
腰痛は一時的に改善しても、原因を理解しなければ再発してしまいます。当院では、一人ひとりの身体の状態をしっかり見極め、長期的な健康維持をサポートします。
● まとめ
- 腰椎はほとんど回旋できないため、「腰を捻る」動作は胸椎が担っている
- デスクワークや運動不足が腰痛の原因になりやすい
- 「骨盤の歪み」は骨そのものの問題ではなく、筋肉バランスの崩れが原因
- 胸椎の柔軟性を高めることで腰痛予防が可能
- 深呼吸を意識することで、胸椎の可動性向上と自律神経の調整が期待できる
- 赤堀鍼灸接骨院では、根本原因にアプローチした施術を提供
腰痛に悩んでいる方は、正しい身体の使い方を意識し、適切なケアを行いましょう。